[2006/12/25] ここ10年で面白かった本 (No.191)
[2006/11/21] 四季とどいた (No.188)
[2006/11/18] Amazonさん・・・ (No.187)
[2006/11/06] 石持浅海「アイルランドの薔薇」 (No.183)
[2006/10/25] 山口雅也「奇遇」 (No.177)
[2006/10/12] 坂木司「動物園の鳥」 (No.166)
[2006/09/30] 京極夏彦「邪魅の雫」 (No.152)
『本格ミステリベスト10 2007』を購入。
今年の本格ミステリベスト30が掲載されているが、新刊の単行本をほとんど買わない自分が読んでいたのは、4位の米澤穂信「夏季限定トロピカルパフェ事件」(文庫書き下ろし!)と5位の京極夏彦「邪魅の雫」、21位の綾辻行人/佐々木倫子「月館の殺人」、22位綾辻行人「びっくり館の殺人」だけ。結構読んでる方だとは思うが。
この本には、1996~2005の10年間国内本格ミステリベスト30も掲載されていて、こちらはほとんど読んでいた。読んでいないのは、文庫落ちしていない5冊+12位柄刀一「アリア系銀河鉄道」、22位芦辺拓「時の密室」、22位横山秀夫「第三の時効」くらいか。他の20冊以上は読んでる。さすがに多くの人に支持されるだけあって、覚えているのが多い。
作家の中では西澤保彦が好きで、この人の作品だけは新刊でも買っている。森博嗣も好きだが、メインのシリーズ(今のGシリーズ)以外は文庫落ちを待つ派(この人出版本数が半端じゃないし・・・)。西澤保彦は22位の「聯愁殺」、26位の「神のロジック 人間のマジック」の2作がランクイン。評価低いな・・・、と思ったら解説で『「聯愁殺」「神のロジック 人間のマジック」「依存」「人格転移の殺人」など多くの作品に票が分散した』との説明が。作家別では3位でした。やっぱりね、と、他の人と同じことを喜ぶわけではないのだが、嬉しい。最近の作品の評価はあまり高くないみたいだから・・・。
覚えている限りで、自分の中のベスト5を1996~2005で選んでみた。
1位 京極夏彦「鉄鼠の檻」
2位 殊能将之「ハサミ男」
3位 森博嗣「すべてがFになる」
4位 西澤保彦「神のロジック 人間のマジック」
5位 二階堂黎人「人狼城の恐怖」
次点:倉知淳「星降り山荘の殺人」、北村薫「盤上の敵」
一人一作に絞ってみたので、森博嗣だったら「そして二人だけになった」でも「数奇にして模型」「封印再度」「黒猫の三角」でも良かったし、西澤保彦だったら「依存」も捨てがたい。
順当なところ・・・かな?
この前、Amazonに注文しておいた森博嗣「四季」愛蔵版。変な顛末があったが、結局届いた。良かった良かった。
こんな感じ。下部のオレンジ色は自分の太ももが写り込んだものだから気にしないように。金属製のBOXに入っている。3枚の金属板をリペット?で上下を留めたシンプルな構造。緑、赤、白、黒はそれぞれ春、夏、秋、冬のそれぞれの色となっている。
中はこんな感じ。表紙~裏表紙に当たる紙がボール紙みたいで強度が少し気になる。ブリット・ロックのアルバムジャケットみたいな雰囲気。
それぞれの1ページ目はおそらく本文からの抜粋がいろいろな字体で書かれた紙が。春の場合は緑色。光に反射させないと読めない。
中身はまだ読んでないので、とりあえず表面のインプレのみ。ノベルスでは読んだが。
今朝、起きたら、Amazonからこんなメールが。
誠に申し訳ございませんがご注文いただいた以下の商品がまだ確保
できておりません。
森 博嗣 (著) "森博嗣「四季」愛蔵版BOXセット" [-]
商品の発送が3~5週間ほど遅れます。
限定版頼んでたっけ。と、メールが来て初めて思い出したくらいだったので、「出版の世界はこういうこともあるんだね~。本人も言ってたし。」と特になんとも思わなかった。ノベルスで読んでるし、1ヶ月も待てば手に入るのであれば。
夜帰ってきたら、またAmazonからメールが。
お客様からご注文いただいた 商品
を本日発送させていただきました。
ご注文の処理が完了しましたのでお知らせします。
Amazon.co.jpをご利用いただき、ありがとうございました。またのご利用を
お待ちしております。
今回発送する商品は以下のとおりです。
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数量 商品
価格 発送済み 小計
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1 森博嗣「四季」愛蔵版BOXセット ¥3,990 1
¥3,990
これは誠意なのか、うっかりなのか。
閉じられた空間の中で起こった殺人事件をその中にいる人たちが自力で解いていく、いわゆる「クローズド・サークル」もの。
「扉は閉ざされたまま」もクローズド・サークルものでかなり面白かったので、期待して読んだが、これも面白い。
北アイルランド独立の話がでてくる。これまで勉強したことがないので、IRAってJRAの仲間?的な感じだった(ウソ)。でも歴史的な背景は全く知らず、単に北アイルランド独立のための闘士というイメージだったのは本当(外れてないけど)。
ピューリタン革命という言葉とペアでしかでてこないクロムウェルがアイルランド侵攻をしていたことも知らなかったし。世界史とってたんだけどまじめに授業受けてなかったからな~。
この作品では、あーでもないこーでもないと登場人物が議論を重ねるのですが、クリティカルな場面がいくつか出てくる。自分が好きなのは、最初に死体が発見された場面。緊張感とテンポ良い会話が格好良い。
山口雅也「奇偶」を読みました。
執拗なまでの偶然に対する見方の記述。「だから、何?」と言いたいけど、ここまでネチネチ書かれるとそうも言えない。宇宙論とかの新書を読む感覚でも楽しめた(ホーキングのシリーズを思い出した)。帯には、「黒死館殺人事件」「ドグラ・マグラ」「虚無への供物」「匣の中の失楽」に並ぶ五大奇書と帯に書いてあった。確かに、「黒死館」の不快感を思い出したかも(この4つの中では一番読めなくて好きじゃない)。主人公じゃないけど、どんどん偶然にかかわる説明がでてきて気持ち悪くもなる。途中でついていけないところもあった。奇書、という割りにはしっかりと作ってあると思うが、殻はかっちり、中身は・・・生成界じゃないけど、混沌。
これって「生ける屍の死」以来の長編だったんだ・・・知らなかった。全然違う。パンクな感じは共通。
うん、やっぱり好みではない。読んで印象に残った小説、ということで一応Noteを取ってみた。
いじめにあって引き篭もりになった人が友人の手を借りて日常の謎を解きながら、外側に人間関係を築いていって自立に向かう物語。書割のあらすじですが、まさにこういう話。
でも
どうしてここまでずけずけと。ここまで書かなくても読者は察するちゅうの。こんなの、人には見せない自分の日記にもかかんよ。
見ているこっちが恥ずかしくなる。本当に。とんがってるというか、「こんなんでましたけど」的に、主人公の心の半径の真ん中あたりの心情を吐露されても困っちゃうのよ、正直。もっと上手にほのめかして欲しい。
ていうか、そういう心に丁寧に鑢をかけて、なめらかになめらかにしとんのよ。綺麗で、手触り良く。わかってんの?みんながそうやってるんだから。削りくずはどこかに消えてしまうんです。
名探偵は引きこもり3部作。この先を書いてもらってはいやだ。
追記
著者は「坂本」ではなくて「坂木」でしたorz
貴方が変わらなければ貴方の世界は変わらない。
面白かった。前作も良かったけど。 関口カッコイイ。益田もいい!青木だけ、どうもつかみづらかった。あと、シンプルで、(京極夏彦にしては)薄い。
個人、世間、社会、世界。英語でいうとなんていうのかなぁ。
英辞郎on the webで調べてみた
- 個人 individual, person
- 世間 monde, people, public, world
- 社会 monde, society, community
- 世界 globe, Welt, world
mondeって初めて聞きました。フランスのLe Mondeしか知らない。と思って逆引きしたら上流社会とか、社交界という意味でした。
個人はindividual, 社会はsociety、世界はworldでしょうね。個人、社会、世界っていう言葉は外国語の訳語かな?世間は・・・この小説を読む限りpeopleとか publicよりも、relationshipって感じか。まぁ、調べてもどうってことないのですが。
作者は丁寧に事件をさまざまな視点から描いているので、中盤まではわけがわからないけど終盤、謎の解体前には「これはこういうことなのか」という、一種の納得状態になりました。しかし、最後の最後で違和感が残る部分がありました。結局、邪とはなんなんでしょうか。あれだけ説明のあった個人と世界の関係とは関係があるの?よくわかりません。しばらく置いてから再読しようかな。
Key Word: BD-1、British pop/rock、推理小説、デジモノ、テニス、折り紙、guitar pop、ボードゲーム?、ロシア、ウクライナ
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